「ヒマだと食べちゃう」の解消法
ヒマだと食べてしまう…私だけ?
普段はそんなことないのに、お休みで家にいると食べてばかりいる。
やることがないと食べてしまう。
そんなことはありませんか?
最近では、コロナの影響で外に出られず、この苦しみを味わった方も多いと思います。
食べ物がそばにあるから?
外に出られなくてストレスを感じるから?
人目がないから?
人はなぜ、やることがないと食べてしまうのでしょうか?
リラックスしているときは食欲が湧く
例えば仕事に追われているとき。
下の子のおむつを替えながら上の子の相手をしているとき。
「食べ物を口に運ぶ暇がない」という物理的な理由以外に、あまり空腹感を感じないのではないでしょうか?
動物であれば、敵から逃げているときや闘っているときなど。
ここでお腹が空いていたら、命に関わっちゃいますよね。
こんなときは交感神経が優位になっています。
食欲が湧くのは副交感神経が優位になっているとき。
お仕事が終わってホッと一息。
子どもたちがお昼寝をした瞬間。
今まで張りつめていた交感神経が緩んで、副交感神経が優位になります。
そこで食欲が湧いてくるのです。
暇なときは、言い換えればリラックスしているとき。
今すぐやらなければいけないことに追われていないため、食欲が湧くのです。
暇なときくらいしか食べられない
実は消化吸収には、膨大なエネルギーが必要になります。
一説によると、人の代謝の70~80%は、体を動かすことではなく内臓を動かすことによるものだとも言われています。
暇だと食べちゃう、というのは「よし、今なら消化吸収にエネルギーを使えるから、今のうちに食べておこう!」という体の声なのかもしれません。
でも現代社会においては、そんなことをしなくてもエネルギーは十分に補給できています。
この本能の声は太古の昔から続くもの。
私たちを取り巻く環境は一気に変わり、この声に従っていたら太りすぎてしまいます。
目的を失うことへのストレス
ここまでは、人間の本能からくる理由でした。
脳の仕組みから来る理由もあります。
人は目標を失うとストレスを感じます。
目的のわからないことをすることにストレスを感じることはありませんか?
大好きな恋人のために毎日がんばっておいしい料理を作っていたけれど、恋人と別れてしまった。
いつか幸せな家庭を築くことを夢見てがんばっていたのに。
その目標を失ったら、あんなにがんばっていた料理もやる気がなくなってしまった。
脳は空白を嫌います。何かを失うとそれを埋めようとします。
手っ取り早いのが、食べることです。
普段は忙しくて、忙しい中にも目標があり、行動にはすべて目的がある。
でもそれらがまったくない休日。
どうしていいかわからない。
目的も目標もない時間がストレスに感じる。
それを埋めるために、食べる。
こんなときは休めばいいのに、もしかしたらスイッチが切り替わらないのかもしれません。
「暇だと食べちゃう」を回避する方法
これには二通りの方法があると思われます。
①休日にすることを決めておく
普段はできないことや休日だからこそできることをあらかじめリストアップしておき、前日に用意しておきます。
箇条書きにして時間軸で並べたり、優先順位が高い順に並べたりしておきます。
②休むことに徹底する
自律神経の乱れで、交感神経が優位になりっぱなしになっているかもしれません。「今日はなにもしない!」と決めて徹底的に休むのも良いかもしれません。
こんなふうに食欲は、お腹が空いたときにだけ感じるとは限りません。
「偽りの空腹感」もたくさんあります。
その多くは、人間が自分を守るためのシステム。
ある意味必要なものなのです。
「食べたくないのに食べちゃう…」と自分を責めることなく、普段がんばっている自分を認めて、休ませてあげてみてください。