どっちがいいの?「糖質ゼロ」と「糖類ゼロ」

ひと昔前、ダイエットの敵は「肉」と「油」でした。

でもここ数年注目されているのが「糖」。脂質のように直接脂肪にはなりませんが、摂りすぎると脂肪として蓄えられます。血糖値が急上昇するとそれを下げようとして「インスリン」が分泌されて、糖を脂肪として蓄えることで血糖値を下げます。

ここで下がりすぎるとまた食べたくなって急上昇し、糖が脂肪になる…という悪循環を繰り返してしまいます。とくに白砂糖や白米、小麦にはこの傾向が強く出ます。

そんな「糖」が注目されて、「糖質オフ」や「糖類ゼロ」と表示した食品を見かけることが多くなったのではないでしょうか?

糖質、糖類、炭水化物、オフ、ゼロ…いろいろな表記があって、実際どれを選んだらいいのか困ってしまいますよね。

これらはどのような意味があるのでしょうか?

糖質と糖類

糖質と糖類は、以下のように分類されます。

糖質オフ、ゼロ

糖類、多糖類、糖アルコールなどを含んでいないものを指します。これはブドウ糖や砂糖などの糖類も含んでいないということです。糖質を含んでいないのに甘みを感じられる食品も多々存在しますが、糖質の代わりに使用されているのは天然甘味料や人工甘味料と呼ばれるものです。

天然甘味料…ステビア、甘草(グリチルリチン)
人工甘味料…スパルテーム、アセスルファムK、スクラロース 

糖質ゼロと書かれているジュースやお菓子でも、こういった甘味料が使われていることで甘みを感じることができます。ただし、糖質ゼロだから良いというわけではなく、人工甘味料の摂り過ぎで悪影響が及ぼされることも多いので注意したいところです。ただ、肥満や糖尿病の治療の代替食として用いられることもあり、一概には否定できません。

糖類オフ、ゼロ

糖類は単糖類や二糖類のことを指します。こちらも糖質ゼロと同様で、糖類が含まれていない=甘くないというわけではありません。糖類ゼロの場合は、代わりに糖類には分類されないオリゴ糖やキシリトールなど、小糖類や糖アルコールを含んでいることがあります。糖類ゼロが糖質ゼロという意味ではないですし、もちろんカロリーもあるので注意したいところです。

オフとゼロの違い

糖質オフ
表示については、実は明確な基準はありません。そのため、販売者が責任を持って科学的根拠に基づいた表示を行うことが求められています。ただし、含まれている炭水化物の内訳として糖質と食物繊維の表示が必要です。

糖類ゼロ
栄養成分表示における「糖類」とは単糖類または二糖類のことをいい、糖アルコールは含みません。食品100g当たり(飲料については100ml当たり)に含まれるこれらの糖類が0.5g未満であれば、「糖類ゼロ」をうたうことができます。

糖類オフ
比較対象品と比べて「糖類が低減されている」ことを示す表示です。具体的には、糖類が食品100g当たり5g(飲料の場合は100ml当たり2.5g)以上低減されていて、かつ低減された量の割合が25%以上であることと定められています。

また、砂糖不使用と書いてある商品は、あくまで砂糖のことであり、砂糖=ショ糖(二糖類)のことを指しているため、他の糖質や糖類を含んでいるものもあります。砂糖を使っていないからカロリーが低いとは限らないのです。

まとめ

このように「糖質ゼロ」と表示されていても全く含まれていないわけではなく、他の甘味料が含まれている場合もあります。

「オフ」は「低減している」という意味であり、ことらも全く含まれていないわけではありません。

ついつい気持ちが緩んでしまいがちな「オフ、ゼロ」商品ですが、食べすぎれば同じこと。同じ量を食べるなら、というくらいの気持ちで選びましょう。

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